大河『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』が「視聴率9.5%でワースト2位」と話題になりました。数字だけ見るとヒヤッとしますが、いまの視聴スタイルを考えると見え方は変わります。
この記事では、9.5%の意味/伸びにくかったと言われる理由/SNSの声(不満点・好評点)を、誹謗中傷にならないよう整理。モヤモヤを言葉にしつつ、前向きに作品と向き合う視点を共有します。
まず「9.5%」はどの数字?ワースト2位の意味
結論から言うと、この「9.5%」はビデオリサーチ(関東地区)の世帯視聴率で、主に“リアルタイムで見た割合”として扱われる指標です。『べらぼう』は最終回が世帯9.5%、そして全48話の期間平均(初回〜最終回)も世帯9.5%と報じられています。
さらに過去大河の「期間平均」一覧では、2019年『いだてん』の8.2%に次ぐ水準=「ワースト2位」という位置づけになります。ただしここで一回深呼吸。リアタイ視聴率は録画・配信(タイムシフトや配信視聴)を直接は含まないため、熱量が数字に映りきらないこともあります。
私はNHKの大河ドラマをあえてリアルタイムでは追わず、「徹底した録画派」を貫いています。私のような録画派も増えていると思います。これも視聴率に影響しているのではないかと思います。
私が録画で観る理由は、大河特有の重厚な物語を、自分のコンディションが最も整った時間に「一気に集中して浴びたい」からです。仕事終わりの深夜や、予定のない日曜日の午前中に、スマホを置いて外部の情報を遮断し、戦国や幕末の動乱にどっぷりと浸かる時間は、何にも代えがたい至福のひととき。
さらに、録画なら気になったセリフや一瞬の表情を巻き戻して確認したり、紀行コーナーまでじっくり堪能できるのも魅力です。
SNSのネタバレを避けるために薄目でネットを見るスリルはありますが、自分だけのペースで歴史の大きなうねりを追いかける「贅沢な1時間」は、録画派だからこそ味わえる醍醐味だと思っています。
『べらぼう』が“伸びにくかった”と言われる理由
NHK大河「べらぼう」最終話視聴率は9・5% 期間平均も9・5%で「いだてん」に次ぐワースト2位
▼詳しい内容は画像をタップhttps://t.co/4VM3IYWzCd
— スポーツニッポン新聞社(スポニチ)【公式】 (@sponichiannex) December 15, 2025
先に結論。『べらぼう』は「つまらない」一本槍ではなく、刺さる人には深く刺さる“尖り”が、入口のハードルにもなったタイプにみえます。視聴者それぞれの生活リズムに寄り添えば、後追い視聴で評価が熟す可能性も十分あります。
理由1:合戦ドーン!より“出版・文化”が主役で好みが分かれた
主人公は“江戸のメディア王”とも言われる蔦屋重三郎。戦国のような分かりやすい合戦盛り上げより、出版・浮世絵・企画力でのし上がる物語です。ハマると最高に面白い反面、「日曜夜の脳みそに歴史×出版の情報量は重め…」となる人も出やすい。
理由2:序盤の題材(吉原など)や用語の壁で“家族視聴”と相性が難しい回も
子育て世代が説明に困る用語・題材が話題になることも。描き方には意図があるはずですが、家族で見ている家庭ほど「今それ聞く!?」案件が起きやすいのは想像できます。
理由3:そもそも“今のドラマ視聴”はリアタイだけが正義じゃない
録画や配信で見る人が増えており、リアタイ視聴率だけで人気を測りにくいのは現代あるある。NHKプラス等で後追いする層もいる前提で見たほうが、体感と数字のズレに納得しやすいです。
SNSの声まとめ 不満点と好評点を仕分け
SNSの反応は、ざっくり「入口むずい」派と「最終的に好き」派が共存していた印象です。対立ではなく、違いを言葉で尊重する対話が進めば、作品理解はもっと豊かになります。
不満点として出やすいところ(※“声がある”レベルの整理)
- 専門用語・人物関係が多くて置いていかれる(江戸の出版界、狂歌、絵師、版元…という情報の洪水)
- テンポやトーンの振れ幅が大きめ(重い回のあとに急に軽妙さが来る、など)
- リアタイで毎週追うより、まとめ見相性が良い(今どきドラマ全般の傾向)
好評点:最終回の“べらぼうな着地”が強かった
最終回は特にSNSで大反響。「泣いてたのに笑った」「この終わり方が粋」など、笑いと涙が同居する“らしさ”を評価する声が目立ちました。1年見てきた視聴者の感情を、最後にふわっと抱きしめに来る手触りは、大河ではレアです。
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🦊ネタバレ注意🦊#大河べらぼう 最終回は12/14(日)。15分拡大の放送です。https://t.co/ZXyg1FjcB8
👆相関図やキャスト紹介は公式HPへ! pic.twitter.com/J2y0txX86l— 大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」日曜夜8時 (@berabou_nhk) November 24, 2025
2025年放送の『べらぼう 〜蔦重栄華乃夢噺〜』、江戸のメディア王・蔦屋重三郎の生涯をどう描くか注目していましたが、私の場合は第10話前後で一度「離脱の危機」を迎え、その後の第15話で「完全に沼にハマる」という経験をしました。
序盤は、横浜流星さん演じる蔦重がまだ若く、吉原の日常が淡々と描かれていたため、「いつになったら歴史を動かす大仕掛けが始まるんだろう?」と少し焦ったのが正直なところです。しかし、田沼意次(渡辺謙さん)の権勢が揺らぎ始め、江戸の空気に不穏な「出版統制」の影が差し込んできた中盤の展開で一変しました。
特に、蔦重がリスクを承知で「今、これを世に出さなければ江戸の文化は死ぬ」と覚悟を決め、浮世絵師たちを束ねていく姿には、ブロガーとしても「情報を届ける者の意地」を感じて鳥肌が立ちました。
最初は派手なアクションを期待していましたが、今では「言葉と絵という武器で権力に立ち向かう静かな熱さ」に、毎週録画を食い入るように見返しています。
これから追いかける人向け “ハマりどころ”3つ
結論、まとめ見と相性が良いタイプの大河です。忙しい日々でも、自分のペースで味わえば理解と没入が加速します。
- 「出版プロデューサーの仕事ドラマ」として見る:出す本(企画)で時代を動かすのが痛快。ビジネス目線で刺さる人も多いはず。
- 浮世絵・作家・文化人の“チーム戦”として見る:蔦重ひとりの成功談ではなく、才能の集合体がうねるのが醍醐味。
- 最終回まで見てから序盤に戻る:序盤の会話や小道具が「そういうこと!?」になりがち。2周目が本番説、あります。
『べらぼう』の魅力を最大限に味わうための、スタイル別「おすすめの見方」をひとことでまとめました!
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【家事しながら派】へのひとこと 「江戸の喧騒や三味線の音が心地いいので、『BGM感覚』で流し見して、蔦重が叫んだ時だけ画面に駆け寄るのが最高に粋です!」
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【一気見派】へのひとこと 「蔦重が成り上がっていく『メディア王への軌跡』を週末に数話連続で浴びると、自分も仕事へのモチベーションが爆上がりします!」
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【推しシーン重視派】へのひとこと 「横浜流星さんの鋭い眼光や、渡辺謙さんの圧倒的な威圧感など、『顔面の説得力』がすごいシーンをスロー再生で堪能するのが正解です!」
まとめ
『べらぼう』の「9.5%」は関東地区のリアルタイム基準で、期間平均としては“ワースト2位”級の数字。ただし、題材の尖りや情報量、そして視聴スタイルの変化が重なる時代で、数字だけでは語り切れない側面があります。
SNSでは最終回を中心に「粋」「泣けるのに笑う」と好意的な声も多数。入口でつまずいた人も、自分のペースでまとめ見すれば新しい発見があるはず。さあ次は、あなたの感想でこの議論を未来に広げていきましょう。

